甲状腺の検査方法

甲状腺専門医による甲状腺検査の方法をステップで紹介します。

STEP 1

問診
受付・問診票に記入

受付を済ませたら、問診表を記入します。
質問項目は例えば、「自覚 症状」「家族歴」「身長・体重」「喫煙や飲酒の有無」のほか、人間ドックや健康診断の結果で『要検査』となって来院した人なら「いつから指摘されているか」などの簡単な質問ばかりなので、気負わず検査に臨んでください。

STEP2

触診
触診

甲状腺を実際に触ってみて、どのように腫れているのかを甲状腺専門医がチェックします。
全体が腫れているのか、軟らかいか硬いか、可動性は良いのか悪いのか、腫れ方によって疑われる病気が大きく違ってくるため、甲状腺疾患の治療経験が豊富で見立てが的確な専門医に触診してもらうことがこの検査のカギとなります。

STEP3

血液検査
血液検査

5〜10ccの血液を採取し、甲状腺ホルモンと自己抗体(自分の体の構成成分に対して反応を起こす抗体のこと)を評価します。
甲状腺疾患のひとつである橋本病を発見するのには自己抗体を診ることが非常に重要だといわれています。しかし、一般的な甲状腺検査では、ほとんどの場合甲状腺ホルモンだけを評価し、自己抗体を調べないことが多いそうで、それはつまり橋本病が見落とされてしまうリスクがあることを意味しています。ですから甲状腺ホルモンと自己抗体の両方をしっかり調べてくれる専門医院で検査することが大事ですね。

採取した血液は検査機関で分析してもらう必要があるため、結果が出るまで1週間程度かかります。

STEP4

超音波検査(エコー)
超音波(エコー)検査

超音波とは人間の可聴域を超えた高い周波数の音波のことで、一定方向に強く放射され直進性が高いという性質があります。超音波検査ではこの特性を活用し、調べたい部位に向け超音波を発信、その反射波をコンピューターで画像処理したものを診断に役立てていきます。

検査ではまず処置台に横になり、検査機器を体に密着させるために喉の辺りにゼリーを塗布。モニターに映し出された画像を見ながら甲状腺内部の異常の有無を評価していきます。
甲状腺は小さな臓器で見づらい箇所も多いため、全体をくまなく診ることが大事。正常な甲状腺の場合は、臓器全体が均一な明るさに見えるが、異常がある場合はまばらに写ることがあります。

検査は5〜10分程で終了します。

STEP 5

診断結果説明
診断結果説明

1週間後、再度来院。
検査結果をもとに、治療の必要性の有無と、治療が必要な場合には今後の治療計画の説明をします。